高齢者の生き方の相談に乗るケアマネージャーは、特に地域医療との連携が重要視される職業です。しかし、実際には「本当に連携できているのか」と不安な気持ちになる人が多いようです。
介護保険制度がスタートして以来、ケアマネージャーは医療との連携が不十分だと言われ続けてきた事実があります。医師や看護師の言葉や会話のスピードに戸惑い、医療職に対して苦手意識を持っているケアマネージャーも多くいるのです。
現状では医療知識の勉強会や研修会が頻繁に行われるようになってはいますが、医療知識だけ増やしても苦手意識は消えないものです。そもそも医学部6年、さらに臨床研修プラスαの医師や、臨床経験豊富な看護師と同等に対話ができるような医療知識はそう簡単に得られるものではありません。
ただ、そこで必死に同等の医療知識を身に付けようとするのは少し方向が違っています。基本的には支え合いの精神でフォローしてもらえば良いのです。実際、ケアプランを立てる際には、利用者や家族が持っている医療知識と同等のものがあれば十分であり、マネジメントができれば十分です。
もし、医療の知識でわからなければ聞けばいいのであって、そのために医療職がケアチームにいるといっても過言ではありません。それを踏まえた上で、ケアマネージャーは医療関係者と良好なチームワークを築くことが大切です。
医療関係者としっかり向き合うためには、コミュニケーションのポイントをおさえることが大事です。必要な場面でタイミングよく医療職とコミュニケーションを取る心がけが必要です。必要とされるケアマネージャーになるには、多くのチームスタッフと話す機会を増やしていき、人との対話から逃げない覚悟が大事になってきます。